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ISOの教育(認識)はどのように行うか(7.3)

ISOが形だけになっていて、取得後何年たっても何の成果も見られない・・・そのような会社はたくさんあるようです。

なぜ、形だけのISOになってしまうのでしょうか。
その理由のひとつとして『教育』の取り組み方が考えられます。

例えば、ISO 14001において環境に関する教育を行おうとすると、『地球温暖化とは何か』『紙、ゴミ、電気を削減しよう』『リデュース・リユース・リサイクル』など、『環境活動とはこういうことですよ』といった話をする企業が多いようです。

確かに、このような教育活動によって環境に対する問題意識を持ってもらうことは大事なことですが、『では自分は何をすればいいのだろう』ということはなかなか理解されにくいと思います。

教育において大切なのは、『プラス』と『マイナス』の両方を具体的に理解させることです。

『プラス』を教える教育

『プラス』を教える教育とは、自分が効率よく作業を行うことによって、こんなにプラスになるということを理解させることです。

【事例】

浄化槽清掃を行っているある会社。ISO14001を通じて『浄化槽を適切に維持することが汚染防止につながる』という教育を行いました。
すると、これまでは「きれいな話ではないから営業しにくい」と及び腰だった営業マンが、「自分たちがしっかり営業すれば海をきれいにできる」と、仕事のもつ意味を自覚し、環境啓蒙の営業用パンフレットを作るなど定期的なメンテナンスに関して積極的に営業を強化しました。

自分たちの仕事がいかに地域環境にプラスになるのかを理解することで、就業意欲がわき、経営に反映させることができた例です。


『マイナス』を教える教育

『マイナス』を教える教育とは、手順どおりやらなかったらどれだけ周りの迷惑になるのかというデメリットを教えることです。

人が本当に理解するのは、失敗したり怒られたりするときだといわれます。
とはいえ、企業は怒ったり失敗させる機会をいちいち与える余裕などありません。

そこで大切なのは、予測することです。
車の免許をとった方なら経験があると思いますが、教習の過程で『車の脇から突然自転車が飛び出してくる映像』などを見せられたりします。
違反者に対しては、免許更新のときに『交通死亡事故』などの衝撃的な映像を見せられることもあります。
あのような教育を受けてから一週間は、ほとんど事故が起こらないという統計もあるのです。

ISO 14001に取り組む際は、単に『環境について考慮しよう』ではなく、バルブをちゃんと閉めなかったら、油が流出して魚が死んでしまうなど、身近な環境とセットにして理解してもらうことからはじめてみましょう。


他社事例を参考にした教育

他社で重大な事故等が発生した場合、朝礼等で注意伝達が行う会社も多いと思います。
ISO 9001、ISO 14001を取得している会社では、朝礼や部課ミーティングで他社事故の内容を検討し、手順の再教育を行っているところもあります。とりあえず、その程度のことを行えば「教育を行った」という実績になり、審査もすんなり通ります。

しかし、他社で大事故が起こっても、各現場のリーダーが「うちの会社では大丈夫」という考えのもとで訓示を行えば、従業員には伝わりません。教育のレビューとして、「従業員一人一人に自覚が備わったかどうか」を確認することまで踏み込んでいかなれば効果はありません。

このような取組みは一朝一夕ではいきません。時間がかかる取組みです。しかし、時間をかけて社員に認識させるという活動こそが、ISOの本来の役割です。
そして、それが継続的改善につながっていきます。








参考

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    2015年版改訂のポイントについて

ISOの認証取得、運用のために



ISOはどのように運用すれば効果的か―
その答えは、全てのISO規格の土台となっている『品質マネジメント8原則』にあります。

上記の内容は、8原則に基づいて書かれています。
8原則とは? 8原則はISOにどう組み込む?
それを解説し、豊富な事例とともにまとめた本ができました。

 マネジメントシステムの原理原則〜品質マネジメント8原則で経営力を高めよう
 著:三村聡(アイムス代表コンサルタント)著 発行:日科技連出版社