福岡から日本全国へ ISO・コンサルティング、経営指導、内部監査指導

お電話でのお問合せは 092-433-6154


ホームQ & A

ISO 9001、ISO 14001 2015年版への改訂ポイント


改訂の2つのポイント

2015年9月、ISO9001:2008は大きく改訂され、ISO9001:2015が発行されました。

2008年の改訂は
 ・2000年版の文章の要点を明確にする
 ・ISO 14000:2004との互換性を強化する
ために行われました。

2015年版は、新しい構造、新しい品質マネジメントの原則、新しい概念を導入した、技術的な改訂となります。このため、1987年の規格発行時以来、最大の改定であると言われています


改訂の2つのポイント

改訂のポイントは2つあります。

ひとつめは『統合化』
品質マネジメントシステムという考え方をさらに広げ、環境や労働安全などすべてのマネジメントシステムを共通の仕組みにまとめていくという発想になっています。

規格の構成についても、すべての規格が共通化されるようになります。(現在の8章構成が10章構成に変わります)


もうひとつは『汎用化』
ISO9001 2000年版の際に、サービス業などでも利用できるように改訂されましたが、プロセスの妥当性確認、設計開発など、製造業以外ではイメージしにくい項目が多数あり、解釈等もバラバラになっている傾向がありました。

そこで改訂版では、サービス業など、どの業種でも利用しやすいようにすることを目指しています。

例えば、従来の規格に明記されていた設計開発の中の『レビュー』『検証』『妥当性確認』などの表現はなくなる予定です。

実際の活動においては、この点が大きな変化になってくると思います。
今までの活動を活かしつつ、新しい内容にどう適合させていくのか、さまざまな工夫が必要とされます。


統合化−章立ての共通化


改訂版では、全ての項目を見直し、再構成させ、『全10章』の章立てになります(共通構造化)。


ISO9001:2008の規格構成
ISO9001・ISO14001:2015(改訂版)
1.適用範囲
2.引用規格
3.定義
4.品質マネジメントシステム
5.経営者の責任
6.資源の運用管理
7.製品実現
8.測定、分析および改善
1.適用範囲
2.引用規格
3.定義 
---↑従来と同じ

4.組織の状況  
5.リーダーシップ  
6.計画  
7.支援  
8.運用  
9.パフォーマンス評価  
10.改善   
ISO14001:2004
1.適用範囲
2.引用規格
3.定義
4.環境マネジメントシステム

4.組織の状況

内部および外部の事情や顧客の要求事項、またプロセスを踏まえた上で適用範囲を決めます。

5.リーダーシップ

経営者の関与については従来のISOでも協調されていましたが、より経営者が強く関わることが要求されます。

6.計画

マネジメントシステム構築の要となる部分。リスク・機会に対する取り組み、品質方針についてなど。

7.支援

「6.計画」を実施するために必要なことをまとめた章です。
「コミュニケーション」「必要な資源の提供」「自覚教育」「技能教育」「文書管理」などについて記載されています。
この章は、従来のISO9001「6.1」等に記載されている部分と似通っていますが、「実行」と「サポート体制」を明確に分け、運用しやすくなっています。

8.運用

「6.計画」の実行、リスク管理の実行、緊急事態対応の決定などを行うため項目が記載されている章です。
特に、ISO9001では記載されていなかった「緊急事態」についての要求事項は、今後も増えていくと思われます。

9.パフォーマンス評価

「6.計画」が実行されているか、効果は出ているかどうかをレビューするための評価方法をまとめた章です。
従来の「内部監査」「マネジメントレビュー」等です。

10.改善

「9.パフォーマンス評価」で、「6.計画」がきちんと実行されていない場合、実行されていたとしても、よりよい方法があるか考えるための改善について記載されている章です。


改訂版は、従来のISO9001、ISO14001と比較すると、すっきりと整理され、わかりやすくなったという印象を受けます。

追加要求事項について


ISO 9001:2015、ISO 14001:2015では、章構成が変化するだけでなく、新たに要求事項の中に追加される項目や削除される文言が登場します。

追加というと、これまで存在しなかったものが新たに加わるイメージだと思います。確かに『要求事項』の中に新たな『文言』は登場します。しかし、ISOの世界において、全く新しい事項というわけではありません。

例えば『用語』や『序文』の章だけに記載されていた事項や、『ISO9004』『品質マネジメント8原則』に記載されていた事項などが、『要求事項』として明確に求められるようになりました。

共通構造化に向けた動き

マネジメントシステム規格(ISO MSS)の共通構造化は、2012年5月からすでに始まっており、MSSの上位構造(HLS)、共通テキスト(要求事項)及び共通用語・定義が制定されました。
〔ISO/IEC専門業務用指針 統合版ISO補足指針」の附属書SL(2012/5発行)に記載〕

◆発行済の規格(MSS共通構造・共通テキストを採用)

 ・2012年05月発行 ISO22301(事業継続マネジメントシステム)
 ・2012年10月発行 ISO39001(道路交通安全マネジメントシステム)
 ・2013年10月発行 ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)

◆ISO9001、ISO14001改正のこれまでの動向と予定

 2014年05月 DIS(国際規格原案)発行、投票開始  
 2014年10月 DISに対する投票締切(11月 テルアビブ国際会議)
 2015年07月 FDIS9001(国際規格最終案)発行、投票開始
 2015年09月 ISO9001:2015発行
 2015年09月 ISO14001:2015発行
 2015年11月 JIS Q 9001:2015、JIS Q 14001:2015発行

 2017年06月(予定)以降の認証取得はISO9001:2015のみ(新規取得の場合、2008年版での構築はできない)
 2018年09月(予定)以降のISO9001:2008の認証は無効

 2017年移行 ISO 22000改訂、OHSAS 18001のISO化







    2015年版のISO 9001・14001の構築のコツなど、ISOについてのQ&Aはこちらへ


 ISO構築・運用がわかる本 
一歩進んだISOのために・・・
マネジメントシステムの原理原則〜品質マネジメント8原則で経営力を高めよう

    

ISOの土台「品質マネジメント8原則」を徹底解剖し、組織の目指すものを確実に実行するためのシステムづくりの方法について、事例をベースにまとめた本。


  −成功するISO:マニュアルの作成方法、規格の解釈など、構築・運用のヒントはコチラ。

  −ISO取得後の運用:取得後の運用にお悩みならコチラ。