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ISOの責任者(旧:管理責任者)の役割


従来の管理責任者の位置づけ

ISOでは、トップ(経営者)のリーダーシップが重視されています。
とはいえ、トップが隅々までをチェックできる訳ではないため、代行者としてISOを管理していく責任者が必要です。

従来のリーダーシップの業務の一つは、適切な管理責任者を指名することでした。
管理責任者は、実際の事務的作業に関わる担当者として、ISOについてのすべての責任と権限を任されることが一般的でした。

管理責任者が置かれることで、ISO進捗管理の担当者がわかりやすいというメリットがありましたが、一方でISOのことはすべて管理責任者に任せればいいと誤解される傾向にありました。
このことが、通常の業務とISOに関する業務が分かれ、ISOのために余計な業務が増えたりムダなシステムが構築されてしまう要因にもなっていました。


事業プロセスとISOシステムの一致

2015年版には『事業プロセスとISOは一致している』という前提があります。
従来は、『事業プロセス』と『ISOシステム』が切り離して取り組まれ、ダブルスタンダードとなってしまうケースもありましたが、ISOは業務そのものであるということが明確に打ち出されています。
要求事項もそれを達成できるように構成されています。

ISOを担当する責任者についても、『ISOのみを担当する』という位置づけではなく、『全社的なマネジメントシステムを司る』という役割が求められるようになってきました。

実際の事務作業等については『窓口』『まとめ役』等の担当が行っても構いません。
しかし、各部門のマネージャーがISOに係わっていくことが明確になりました。
各部門の責任を明確にし、判断基準を明らかにすることで、全員参画の元でマネジメントシステムの仕組みが作られます

この『各部門のマネージャー』について、2015年版では『その他の関連する管理層』という用語で表現されています。


管理層の役割

ISOとは、プロセスアプローチに基づきプロセスの管理体制を整える(5Mを整える)ことです。
(※5M・・・資源(Material)・設備(Machine)・人(Man)・方法(Method)・基準(Monitoring)

プロセスを整えるには、必要な人やモノが不可欠ですが、人員を配置しモノや設備の購入を決定するのは『管理層』です。

つまり、それらを行う権限を持たない者がISOの責任者となっても、マネジメントシステムはきちんと運用できません。
そうすると、従来のようにISOシステムと業務のシステムが切り離されて、うまくいかない要因になってしまいます。

部門の仕事はそのままISOの仕事になります。
総務、購買、工務、製造部、品質保証等の各部門が責任をもって行動し、各部門のマネージャーがISOに係わっていくことが求められています。
そうすることで、5Mをしっかりと管理することができます。

2015年版では、管理責任者任せではなく、各部門がISOを運用していくという当たり前のことが改めて整理できたということを認識しましょう。


責任者の力量

ISOがうまくいっている企業(ISOを組織のマネジメントシステムとしてきちんと組み込んでいる企業)と、そうではない企業(ISOが形だけになって、業務と結びついていない企業)との差は、責任者の力量にあるといっても過言ではないでしょう。
責任者のレベルは、そのままマネジメントシステムのレベルになります。

ISOの責任者となる管理層について、規格要求事項のなかで明確に求められているわけではありませんが、一定の力量をもつことが必要と思われます。
例えば、以下のような力量が求められると考えられます。

 ・規格の意図を十分理解していること
 ・責任と権限を自覚し、自分で判断できること
 ・経営者と要員との相互のコミュニケーションがとれていること
 ・革新的意欲があること
 ・リーダーシップをとれること

今回の改定をきっかけに、管理責任者いわゆる各部門の推進責任者等の力量の見直し等も検討されると効果的な運用につながると思われます。


審査の時間配分の変更

管理責任者がなくなることで、ISO構築そのものについては特に影響はありませんが、2008年版から移行する際、審査において少し注意すべきことがあります。

それは、時間配分が変わることです。
管理責任者として審査を受けていた時間が、各部門のヒアリングに割り当てられるようになります。
つまり、その分、各部門のヒアリング時間が増えるということです。

このことからも、これまで以上にしっかりとISOと通常業務をリンクして取り組むようにしていくことを心掛けていくとよいでしょう。


よくある質問
Q.現在、ISO事務局を設置しています。管理責任者は必要ないとのことですが、現状のままでよいですか?

A.現状のままで問題ありません。管理層はISOに対する責任を持たなければいけませんが、『窓口』『まとめ役』としての管理責任者を置くことは可能です。







    2015年版のISO 9001・14001の構築のコツなど、ISOについてのQ&Aはこちらへ

    2015年版改訂のポイントについて

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